その絵の前に立つと、あまりのリアルさに時の経過を忘れてしまうのです。
~複眼リアリスト~ 諏訪敦絵画作品展に行ってきました。
諏訪氏は、美術界のみならず様々な方面より注目されている方です。
個展開催場所は、JR総武線信濃町駅近くにある
佐藤美術館。
今日は、諏訪氏とサウンドアーティストの
mamoru氏のコラボレーションによるイベントがありました。
各フロアでの学芸部長の立島氏と諏訪氏による解説が、私達を超絶的描写の世界にさらに引き込んでいってくれました。
「father」と題された作品。前衛舞踏の先駆者大野一雄、慶人両氏とのプロジェクト。
「JAPANESE BEAUTY」「SLEEPERS」など数多くの作品の背景と共に、諏訪氏の作品に対する想いと深いこだわりが伝わってきました。
・・・「描くことの意味」
また、サウンドアーティストのmamoru氏の創る音の世界。
ポツン、ポツンと水が滴るような音。自分が何かから解き放たれたような心境で観る作品は、また違った作品に感じました。
髪の毛が風でゆれるように、足でシーツを引き寄せるように、息遣いさえも聞こえてくる・・・
見事なコラボレーションでした。
26日(土)には、「超絶描写VSコロタイプ」のイベントも開催されます。
コロタイプとは、約150年前フランスで生まれた印刷技術のこと。製版、印刷とともに大変手間ひまのかかる技術です。
画家諏訪氏と文化財の極めて精密なレプリカ製作で知られる便利堂コロタイプスタジオとの描写表現への挑戦。
貴重なイベントになると思います。
今回の個展は、私にとっても大変意味のある個展になりました。
2月24日(日)まで開催です。