先日、久しぶりに伯母から連絡がありました。
その声はとても元気そうでした。
叔母は昨年の春頃体調を崩し、自宅療養をしていました。
その時のお見舞いとして「きいちのぬりえ」本をプレゼントしたのです。
ぬりえは、脳の全体を活性化し、ストレス解消にもなるとも言われています。
・・・ただ、何か夢中になって欲しかったのです。
丁度その頃巷では「ぬりえ」がブームになっていました。
書店では、「ぬりえ」本がずらり・・・
あまり力を入れず、懐かしさを感じながら楽しんでもらえると思い選んだのは「きいちのぬりえ」でした。
私も「ぬりえ」の世界に魅力を感じ、そして見つけた「
ぬりえ美術館」
荒川区唯一の美術館である「ぬりえ美術館」は、日本唯一の「ぬりえ」の美術館でもあります。館長の金子マサさんは、「きいちのぬりえ」で有名な蔦谷喜一さんの姪にあたるそうです。
ぬりえを文化として保存するために、美術館を開館されたとのことです。
私は「ぬりえ」は日本画の一つの系譜だと思います。
「ぬりえ」特有の輪郭線。
日本の絵には輪郭線があって外国のものには輪郭線が少ない気がするのは気のせいでしょうか・・・
江戸の頃、かの葛飾北斎はこの両者を比較する際に「線」とか「輪郭」とかいう言葉ではなく、「隈取」という言葉を用いて表現していました。
一本の線から一つの絵が完成するというという芸術。改めてすごいと感じます。
また「ぬりえ」は日本だけでなく、世界にもあることが分かりました。
芸術に対する想いは世界共通なんですね。
今ではすっかり笑顔を取り戻した伯母。
これからも元気でいてくださいね。