4月の風が気持ちのよい週末、横山佳美さんの写真展
「Praha モノローグ」へ行ってきました。








東京・御茶ノ水にある、写真専門のギャラリー「
gallery bauhaus」
最上級のオリジナルプリントの展示をコンセプトに、写真との出会いや感動を共有できる空間となっています。
ギャラリーには、プラハ在住の横山さんが2005年から2015年にかけて撮影したモノクローム(ゼラチン・シルバー・プリント)作品49点を展示。
モノクロームの世界はとても奥深く、人々の息遣いが伝わってくるようでした。
横山さんは今回の展覧会の想いを
「写真展に向けて」と題して綴られています。
スデクやクーデルカの写真が好きだったことや、キェシロフスキ監督のポーランド映画のなかで見た「団地のシーン」がずっと心に残っていて、中東欧の生活を見てみたくなったことなど、横山さんがプラハを選んだ理由を知ることができました。
「2年間のプラハ留学という限られた時間において、私のテーマは旅行者ではない生活者になること、一日も早くプラハの人になることでした。」
この言葉が深く心に響きました。
日本の写真家・カメラ評論家の田中長徳氏も、今回の展覧会について掲載されています。
PHOTOMENTARY チョートクカメラ日記『号外 ギャラリーバウハウスでヨシミ ヨコヤマ の 「Praha モノローグ」を観る』http://chotoku.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-7fed.html
そして、現代のチェコ共和国写真家、写真歴史家、大学教授博士のヴラジミール・ビルグス氏も彼女のことを「日本とチェコの写真の架け橋のような写真家」と紹介。
現代社会の生活風景や人間関係に対する彼女の個人的なまなざし。
モノクロフィルムでの撮影、暗室での引き延ばし作業など、昔ながらのアナログ作業にこだわる姿勢や写真に対する考え方を高く評価しています。
私からの問いかけに横山さんは、作品の背景や想いを笑顔で丁寧に語ってくださいました。
そのことで、作品をより身近に感じることができました。
横山さんがプラハの街に10年も暮らすことになった理由。
その答えは、写真の中にあるのですね。
これから先の「一瞬」も、日本にいる私たちに届けてください。
この春おすすめの写真展。
2016年6月18日(土)まで開催中です。
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会場 : gallery bauhaus
http://www.gallery-bauhaus.com/
会期 : 2016年4月20日(水)~2016年6月18日(土)
時間 : 11:00~19:00
休廊 : 日・月・祝
入場料 : 無料
※作家在廊日
4/20(水)~23(土) 5/31(火)~6/11(土)
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そして・・・
フォトグラファーとしてご活躍の横山さん。
昨年夏のブログでは、丸一年かけてチェコ、プラハを取材し、ご出版された書籍のこと、
また「チェコ雑貨の店 バーボフカ」さんのことをご紹介しています。
「新しいチェコ・古いチェコ 愛しのプラハへ」http://madar.exblog.jp/24501972/
「身のまわりの出来事を感じ取り、ゆっくりと歩をすすめる」
─ そんな人生の歩み方を教わったことは、私にはとてもありがたいことです。
最後のページの言葉が印象的です。