森岡書店銀座店さんでは、6月10日から14日までの5日間、
夏葉社から復刻された黒田三郎『小さなユリと』が並びました。
『小さなユリと』は父親と3歳の娘の日々を描いた詩集の傑作です。
解説は、
荻原魚雷さん。
夏葉社の代表 島田潤一郎さんは「夏葉社は1万人、10万人の読者のためにではなく、具体的なひとりの読者のために、本を作っていきたい」と考えられている出版社です。
1960年に昭森社より刊行された小さな詩集が当時の形のまま復刻ということで、白い壁には55年前のオリジナルのページが貼られ、私たちに静かに語っているようでした。
時の流れを感じます。
詩を読むよろこび、詩集を持つよろこびが味わえる一冊。
懐かしい緑色を背景にお父さんの優しい表情・・・装幀が本当にいい。
「詩人・黒田三郎」という人物のことを深く知るきっかけにもなりました。
ずっと前に生まれた詩集が、こんなにも心に残るのはなぜでしょう。
また、大切にしたい一冊に出会いました。
今週末は父の日。
いろいろな想いを胸に、じっくり読んでみようと思っています。