昨年お亡くなりになられた児玉 清さんの本『たったひとつの贈りもの―わたしの切り絵のつくりかた』を読みました。
色といい、デザインといい、モダンな感じがステキです。
ニューヨークの警察官、パリのおまわりさん、ジャズマン、カウボーイ・・・。
どれも外国の絵本のようでかわいい!
中でも印象的な作品は『備えあれば憂いなし』という作品。
「BEREITSEIN IST ALLES」はドイツ語で、直訳すれば「用意することがすべて」。
言ってみれば「備えあれば憂いなし」ということですね。
これは僕にいちばん足りないところです。いきあたりばったりの人生を歩んできたところがありますから。
もう少し人生の設計図を真面目に描いていたら、違う生き方もあったのかなと思うこともあります。自分に持ち合わせていないこと、結局は自分に求めても仕方のないことを、おもしろおかしく表現してみようと思ったわけです。しかし一方で、全身、鎧で身を固めても、自分の人生をきっちり守ることができるのか、世の中を渡っていけるのか、というアイロニーも込めているんです・・・
本文より
偉大な人だと改めて感じました。
何度も繰り返し読みたくなる本です。
このような素晴らしい作品の数々を残してくれたことに心から感謝します。